大阪・関西万博はいつ決まった？開催地決定までの裏側を徹底解説！

2025年、大阪に再び世界の注目が集まるビッグイベントがやってきます。大阪・関西万博――「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマに掲げたこの万博は、世界中の英知と技術が集結し、未来への道しるべを示す場となります。

でも、そもそも大阪万博っていつ決まったの？どうして大阪が選ばれたの？この記事では、大阪万博が決定するまでのプロセスや背景、そして日本にもたらす影響まで、わかりやすく徹底解説していきます。

大阪万博をもっと深く知れば、2025年がもっと楽しみになるはず！ぜひ最後までお読みください。

大阪万博はいつ決まった？公式発表のタイミング

大阪・関西万博の正式決定日は2018年11月23日

大阪・関西万博が正式に決まったのは、**2018年11月23日（日本時間）**です。この日、パリにある博覧会国際事務局（BIE）の総会で、加盟国による投票が行われました。最終的に、大阪は他の候補地であるロシアのエカテリンブルク、アゼルバイジャンのバクーを破り、見事に開催地として選ばれました。

投票は2回行われ、1回目でバクーが脱落。最終投票は大阪とエカテリンブルクの一騎打ちになりました。結果は、大阪92票、エカテリンブルク61票と、かなりの差をつけて大阪が勝利。このニュースはすぐに日本中を駆け巡り、大きな話題となりました。

55年ぶりに大阪で万博が開催されることになり、多くの人が喜びを分かち合いました。1970年の「大阪万博（EXPO'70）」以来、再び世界中から注目を集める大きな国際イベントがやってくることが決まった瞬間でした。

BIE（博覧会国際事務局）ってどんな組織？

BIEは、国際博覧会を管理・監督するために設立された国際機関です。本部はフランス・パリにあり、1931年に設立されました。加盟国は170カ国以上にのぼり、国際博覧会の開催地選定や開催に関するルール作り、運営の監視などを担当しています。

万博の開催には、BIEの承認が絶対に必要であり、すべての加盟国が平等な1票を持って開催地を決定する投票に参加します。公平性と透明性が重視されるため、開催地選定は非常に厳格なプロセスで行われます。

大阪・関西万博もこのプロセスを経て決定されたのです。ちなみに、万博の種類には「登録博」と「認定博」があり、2025年の大阪万博は最大規模の「登録博」に分類されます。

立候補から決定までのスケジュール

大阪が万博開催に名乗りを上げたのは2016年4月です。このとき、日本政府は正式にBIEへ立候補を表明しました。それから2年以上かけて誘致活動が展開され、開催地決定までの道のりは次のようなスケジュールで進みました。

この期間中、日本政府や大阪府・市、経済界が一丸となって誘致活動を進め、国際社会に対して大阪の魅力をアピールしました。

ライバル都市との激しい誘致合戦

今回の誘致合戦では、ロシアのエカテリンブルクとアゼルバイジャンのバクーがライバルでした。それぞれ自国の経済成長や技術革新をアピールし、各国に支持を求めました。

エカテリンブルクは、旧ソ連時代からの産業都市としての実績を強調し、バクーはエネルギー資源を背景に新たな都市開発を推進していることをアピールしました。しかし、大阪は「いのち輝く未来社会のデザイン」というテーマを掲げ、医療や先端技術の分野での世界貢献を打ち出したことが、多くの国々から高い評価を受けました。

また、1970年に万博開催経験があることも、安心感を与える要素となったのです。

最終投票の結果と日本の勝因

最終投票では、加盟国170カ国中、156カ国が投票権を持って臨みました。1回目の投票では、アゼルバイジャン・バクーが最下位となり脱落。2回目の決選投票で、大阪が92票、エカテリンブルクが61票という結果になり、大阪が勝利しました。

勝因としては、日本の技術力や社会インフラへの信頼、過去の万博成功実績、そして地道な外交活動が挙げられます。また、「いのち」をテーマにした未来社会への提案が、時代のニーズに合致していたことも大きなポイントでした。

大阪万博決定までの背景と誘致活動の全貌

万博誘致の背景にあった日本の狙い

日本が大阪万博を誘致しようと考えた背景には、いくつかの大きな狙いがありました。まず、日本経済の活性化です。1970年の大阪万博が高度経済成長のシンボルだったように、再び国際的なイベントを通じて経済に弾みをつけたいという思いがありました。

また、世界に向けて日本の先端技術や文化を発信し、国際的な存在感を高めることも重要な目的でした。特に少子高齢化社会に対応するための医療・健康分野の技術を世界にアピールし、未来社会のモデルケースを示すことを目指していました。

さらに、2020年の東京オリンピック・パラリンピックに続く国家プロジェクトとして、万博が国民の士気を高めると同時に、地方創生や観光立国の推進にもつなげたいという期待が込められていました。

経済界と政府の連携プレー

万博誘致に向けた動きは、政府だけでなく経済界も一体となって進められました。中心となったのは、関西経済連合会（関経連）をはじめとする関西の企業や団体です。日本経済団体連合会（経団連）も全面的に支援し、政官財が一丸となって誘致活動を展開しました。

特に、当時の安倍晋三首相は、首脳会談や国際会議の場で各国首脳に直接働きかけるなど、トップセールスを実施。企業も各国でプロモーションイベントを行い、日本の技術力や大阪の魅力を訴えました。

この官民連携の強さは、他国に対して大きなアピールポイントとなり、最終的に多くの票を集める原動力となったのです。

地元大阪の熱い支援活動

地元・大阪でも、万博誘致に向けた熱い支援活動が繰り広げられました。大阪府や大阪市はもちろん、住民や企業も一体となり、さまざまなイベントやキャンペーンを実施。大阪の元気と魅力を国内外に発信しました。

具体的には、万博誘致のためのシンボルマークやキャッチフレーズを作成したり、誘致PRイベントを全国各地で展開したりするなど、市民参加型の活動が特徴的でした。これにより、「オール大阪」の機運が高まり、誘致活動に勢いがつきました。

また、1970年の万博の成功体験を持つ大阪にとって、再び世界の注目を集めるチャンスとして、地元の期待は非常に大きかったのです。

世界を舞台にしたプロモーション戦略

大阪・関西万博の誘致活動は、まさに「世界を舞台」に行われました。ヨーロッパ、アジア、アフリカ、南米など、世界各地を対象にした誘致ツアーが展開されました。各国の文化や価値観に配慮したきめ細かなアプローチが行われ、日本がいかに万博開催にふさわしいかを丁寧に説明しました。

例えば、アフリカ諸国には医療技術の支援実績をアピールし、アジア諸国には経済協力の成果を強調。国ごとに異なるニーズに合わせた戦略を取ることで、幅広い支持を集めることができました。

また、SNSやウェブサイトを活用したデジタルプロモーションも積極的に行い、若い世代にも万博の意義を訴える努力が続けられました。

世界の目を引いた大阪の提案内容

大阪が提示した提案内容は、非常に先進的で、世界の目を引きました。特に注目されたのは、「いのち輝く未来社会のデザイン」というテーマ。これは、医療・健康、スマートシティ、持続可能な開発目標（SDGs）といった現代の重要課題に正面から取り組むものです。

また、万博会場には最先端の技術を活用したパビリオンが設置される予定で、5G通信、ロボット、バイオテクノロジーなど、未来の暮らしを体感できる内容になっています。

さらに、カーボンニュートラルを目指した会場設計や、リサイクル資材の活用など、環境負荷を最小限に抑える取り組みも高く評価されました。

2025年大阪万博の基本情報をおさらい！

テーマは「いのち輝く未来社会のデザイン」

2025年大阪・関西万博のテーマは、**「いのち輝く未来社会のデザイン」**です。このテーマには、人類が直面する課題――医療の進歩、環境問題、エネルギーの持続可能性、人口減少・高齢化といったテーマに対する未来志向の解決策を示すという強い思いが込められています。

特に医療分野では、最先端のゲノム医療や再生医療の紹介が予定されており、健康寿命の延伸に向けた新技術が数多く展示されます。さらに、デジタル技術を活用した新しい社会システムの提案など、未来社会のあるべき姿を具体的に体感できる内容になっています。

このテーマは、国際社会が共有する課題を見据えたものであり、世界中の共感を呼び起こしています。単なる展示の場にとどまらず、未来社会を実際に「デザイン」し、実装への一歩を踏み出す場として、万博が機能することを目指しているのです。

開催期間と会場の場所

2025年の大阪・関西万博は、2025年4月13日から10月13日までの6か月間にわたって開催されます。会場は大阪湾に浮かぶ人工島、夢洲（ゆめしま）。この夢洲は、かつての港湾・物流の拠点として整備されてきた場所で、現在は万博に向けて急ピッチで開発が進められています。

アクセス面でも、地下鉄中央線の延伸計画や高速道路の整備が進み、開催までには公共交通機関の利便性も大きく向上する見込みです。加えて、将来的にはこの場所に統合型リゾート（IR）誘致も予定されており、万博終了後も観光地としての発展が期待されています。

夢洲は広大な敷地を持つため、広々とした展示スペースやパビリオンの配置が可能であり、訪れる人々にとっても快適な万博体験が提供されるでしょう。

期待される来場者数と経済効果

大阪・関西万博の来場者数は、約2,820万人を見込んでいます。これは1970年の大阪万博の約6,400万人には及びませんが、現代の人口動態や社会情勢を考慮すれば、非常に大規模なイベントと言えます。

また、経済効果については、関西経済連合会の試算によると、万博を通じた直接・間接の経済波及効果は約2兆円にのぼるとされています。建設業、観光業、交通インフラ関連産業を中心に、大きな恩恵が見込まれています。

さらに、訪日外国人旅行者（インバウンド）を増加させる効果も期待され、万博を契機に日本全体の経済が活性化することが狙われています。

目玉となる未来技術と展示内容

大阪万博では、世界最先端の技術が数多く披露されます。たとえば、次世代通信技術「6G」や、自動運転車、スマートシティ技術、人工知能（AI）、再生可能エネルギー技術などが、テーマに沿って展示される予定です。

また、来場者がアバターを通じてリモートでパビリオンを訪問できるバーチャル万博の構想もあり、現地に行けない人でもインターネット経由で万博体験ができるようになります。

未来の医療を体感できるエリアや、国際機関と連携したSDGs推進パビリオンも設置され、多様なテーマで来場者を楽しませる計画が進んでいます。

万博開催に向けた今後のスケジュール

今後のスケジュールは以下の通りです。

このスケジュールに基づき、関係者は準備を着々と進めています。万博後の夢洲の未来にも注目が集まっており、万博が終わった後も、大阪に新たな価値をもたらすことが期待されています。

大阪万博開催決定が日本にもたらす影響

経済成長へのインパクト

大阪万博の開催は、日本経済に大きなプラスの影響を与えると期待されています。まず直接的な経済効果として、建設業や観光業を中心に大きな需要が生まれます。パビリオンの建設や交通インフラの整備だけでなく、ホテルや商業施設の新設・改修も進められ、雇用の創出にもつながります。

また、万博を訪れる国内外からの来場者が消費を活性化させることで、関西地域にとどまらず、日本全体の経済成長にも貢献する見通しです。特に、訪日外国人旅行者（インバウンド）にとっても、万博は大きな魅力となり、観光消費額の増加が見込まれています。

これにより、万博をきっかけに日本経済の回復基調がより一層強まることが期待されています。

関西圏のインフラ整備

万博に向けて、関西圏では大規模なインフラ整備が進行中です。地下鉄中央線の延伸による夢洲へのアクセス向上、高速道路の整備、新しいバスターミナルや駐車場の建設などが計画されています。

さらに、関西国際空港の機能強化や、周辺道路の交通渋滞対策も進められています。これらのインフラ整備は万博期間中だけでなく、その後も地域住民や観光客にとって大きな利便性向上をもたらします。

このように、万博を契機に関西圏の都市基盤が強化され、長期的な地域発展に寄与することが期待されています。

国際的なプレゼンス向上

大阪万博の成功は、日本の国際的な存在感を高める絶好の機会となります。万博は、国際社会に向けて日本の先進技術、文化、ホスピタリティを発信する場となり、多くの国々との関係強化にもつながります。

特に、医療・健康、環境技術、スマートシティといった分野で日本が世界に誇る技術力を披露することで、国際的なビジネスチャンスの拡大も期待されています。

また、日本が世界の課題解決に貢献できる国であることをアピールする場にもなり、持続可能な開発目標（SDGs）達成に向けた取り組みを加速させる効果も見込まれます。

新産業育成とイノベーションの加速

万博開催を通じて、新たな産業の育成やイノベーションの加速も期待されています。特に、デジタル技術、医療・バイオテクノロジー、エネルギー分野では、万博を契機に多くの企業が技術開発を加速させるでしょう。

さらに、スタートアップ企業にとっても万博はビジネスチャンスの宝庫。世界中から集まる投資家やパートナーとの出会いの場となり、オープンイノベーションが活発化することが予想されています。

このように、万博は単なるイベントにとどまらず、日本の未来産業を育てる重要な起爆剤となるでしょう。

地域活性化と観光振興

大阪万博は、関西圏のみならず、全国の地域活性化にもつながります。来場者が大阪だけでなく、京都、奈良、神戸など近隣都市を訪れることで、広域的な観光需要が生まれます。

また、万博のために整備される観光インフラや新しい観光コンテンツが、開催後も観光地としての魅力を高め、持続的な観光振興に貢献します。

さらに、地域の伝統文化や特産品をアピールする絶好の機会となり、地域ブランドの向上にも寄与します。これにより、地域経済の活性化が進み、地方創生にもつながっていくと期待されています。

まとめ｜大阪・関西万博はこうして決まった！

万博決定までの歩みを振り返り

大阪・関西万博が開催決定に至るまでの道のりは、決して平坦なものではありませんでした。2016年に日本政府が正式に立候補を表明してから、2年以上にわたる地道な誘致活動が続きました。

国を挙げたプロモーション活動、経済界と官民一体となった働きかけ、地元大阪の熱意が結実し、2018年11月23日、ついにパリでのBIE総会において大阪が選ばれたのです。この快挙は、関係者全員の努力と情熱の賜物と言えるでしょう。

決定の裏にあった努力と工夫

大阪が選ばれた背景には、世界の共感を得たテーマ設定、他国に比べて充実したインフラ、そして日本の信頼性がありました。また、ターゲット国ごとにカスタマイズされた誘致戦略や、デジタルメディアを活用した情報発信も成功の鍵でした。

トップセールスに加えて、草の根レベルでの活動、市民を巻き込んだキャンペーンなど、多角的なアプローチが世界の心を動かしました。

未来へ向けた希望のイベント

2025年大阪・関西万博は、単なるイベントではなく、未来社会のデザインを体感できる場として期待されています。医療、環境、テクノロジーといった世界共通の課題に挑むこの万博は、国際社会に大きな影響を与えるでしょう。

さらに、夢洲という新しいフィールドで最先端の都市づくりが進み、大阪の未来にも大きな希望をもたらします。

今後の期待と準備状況

現在、会場建設やインフラ整備が急ピッチで進んでおり、各国のパビリオン建設も本格化しています。2025年の開幕に向け、世界中からの注目が集まっています。

未来を変える技術や社会システムが集結するこの万博は、次世代に向けた大きな一歩となるでしょう。

日本全体で迎える2025年の挑戦

大阪・関西万博は、大阪だけでなく日本全体にとっての挑戦です。世界から訪れる数千万の人々に、日本の魅力と可能性を伝える絶好の機会となります。

日本が再び世界の注目を浴びるこの一大イベントを、全国民で成功に導き、次の時代へとつなげていくことが求められています。